前向きな転職活動は、人生最大の内省である。病院からクリニックへ転職して考えたこと

 

こんにちは、はなです。

最近紹介記事ばかりだったので、久しぶりに真面目な話を書いてみます。

 

私は次もうすぐ7年目。病院丸5年、クリニック約1年。これからは、『看護師保健師の新しい働き方』を模索し実現すべく、保健師を目指して絶賛転職活動中です。そこで様々な壁にぶつかったり、内省してみたりしているので、そのあたりの備忘録として書いてみます。

 

きっと今の自分にしか書けないであろう文章を、備忘録として書いてみます。どうぞお付き合いください。

 

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人生見つめ直し期間に行ったマルタ。綺麗だったなあまた行きたい🇲🇹

 

 

現在のわたしになった経緯

今私はクリニックで働いています。今の職場で働きはじめたきっかけは、昨年まで勤めていた大きい病院からの人間的な繋がりでした。

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わたしは恵まれていたことに、病院で仕事をしていたときに関わった先生たちが、本当に素晴らしい人ばかりだったのです。

『あの病院出身の先生ならきっと真摯に医療に取り組んでくださるはず』と思って入職しましたし、それは今でももちろん覆っていません。すごく恵まれた環境で働かせて頂いていると思っております。

ちょうど昨年の2月ころ、病院を辞めることが決まり、転職活動をしていましたが、その時の精神はかなりギリギリの状態でした。

 

『とりあえず早くここから抜け出したい』

『絶対夜勤がないところがいい』

『もう急変や看取りやリーダー業務は疲れてしまった』

『でも今後の選択肢を狭めないようにしたい』

 

今となっては、よくこのような思考回路で就職できたなと思うくらい、ネガティブな感情から始まってます😂(笑)

 

『選ばなければ、どんな形態でも仕事がある』ということは、看護師という仕事のある意味素晴らしいことかもしれません。

でも看護師には、こういうネガティブな状態で転職活動に進む人が本当に多い。一回ゆっくり休んでもいいように、体制を整えておくことなどは重要なことだなあと、ひしひしと感じています。(この辺については今度また記事を書こう)

 

そんな状態の私を雇ってくれた今のクリニックには本当に感謝しかありません。急性期病院で疲れ果てた私の心と身体を癒してくれ、物事を冷静に考える時間をくれた場所でした。

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(世界半周ぐらいしてた時に行ったオランダのチューリップ公園🌷めちゃくちゃ綺麗でした。もっといい時期に是非また行きたい)

 

クリニックで働き始めて思ったこと

クリニックで働きはじめてまず思ったことは、『人は風邪でこんなに病院に来るのか』という衝撃でした。それまでの私が思っていた『病院』は、『病状または社会的事情により、どうやっても家で生活することが困難な人』というイメージだったからです。

 

世の中にはこんなにも、手軽に簡単に医療を受けたいと思っている人がいること。それを初めて知った時は本当に衝撃でした。そのニーズはなかなか病棟で働いている看護師には届きません。医療と『普通の人』が繋がった瞬間でした。

 

朝起きて夜寝ると人間は心身ともに健康になる

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(ウユニの朝日🌞幻想的)

 

当たり前すぎる事実かもしれませんが、私にとっては大きな変化でした。5年間ずっと3交替(一日を3分割して、日勤、準夜勤、深夜勤)で勤務していた私にとっては、それが何よりも喜びでした。(しかもシフト自体は3種類ではなくて、7種類くらいありましたし……)

 

同じ時間に起きて寝るって、人間にとって超大事。そりゃあ月8回も夜勤があれば、精神衛生も崩れるよなって思わざるを得ないです。(ちなみに私は当時睡眠障害を抱えていて、睡眠薬常用者でした。処方してくれた同期の医者に「死ぬなよ?」って言われていたっけ…)

夜勤をやめた当初は、カラダが本当に細胞から元気になっていくことを感じました😂(これマジ)

 

クリニックの経営的視点、保険診療と自費診療のちがい

これまで医療に携わっていた中で、利益ということは全く考えたことがありませんでした。病院が用意してくれた、高額な大量の輸血、血液製剤抗がん剤、、、惜しみなく使ってきました。たまに病棟でも『この薬は高いから破損に気をつけてね』なんて話は聞いたことがありましたが、基本的にお金のことについては全く考えたことがありませんでした。

 

(今となっては病院がどう利益を上げていたのかと考えると、差額ベッド代を徴収したり、入院期間を徹底的に短くして入院基本料を取ったり、救急車や緊急入院を積極的に受け入れて、回転をあげたりしなくてはいけないのが、なんとなくわかります)

 

しかし、クリニックは母体の大きさが違います。生き残っていくためには、経営という視点がとても大事になってくるということです。そしてそのトップは経営ではなく医療のトップである医師の方が多いから、これがまた大変。少なくとも利益を出すためには、自費診療を行うということが避けられないのではないかと思います。

 

これは採用など人事についても大きく関わってくること思います。少数精鋭でなければいけないがゆえに、基礎技術を教えられる時間などはどうしても少なくなってしまう。(なので、新卒から間もなくクリニックへの就職は個人的にはあまり勧めたくないと思います...。圧倒的に学べることが少ない...😔) 

 

大きい病院への紹介の難しさ!!!

働いている中で1日に1人くらいの確率で「大きな病院への紹介」があります。これがほんと………とっても難しい。紹介となると気合いを入れなければならないくらい。

クリニックは医療資源も限られており、採血は基本的に即日では結果が出ないものがほとんど、抗生剤などの薬剤も限定されています。さらにCTやMRIなど詳細な画像検査は行えないことが多いです。

そのため、例えば急性虫垂炎(いわゆる『盲腸』)が疑われる場合は、確定診断のために採血・造影CTなどの検査が必要になり、最悪の場合は緊急手術が必要になるため、いち早く大きい病院に紹介しなければなりません。

 

これがね、とっても大変なんですよ。。。😱

 

まず最初に電話をかけた病院に断られることはザラ。むしろかける側としても、少し諦めていたり(^ω^)笑

これがまだ平日の午前中であったら儲けものです。なぜなら大きい病院の初診受付は長くて15時までのところがほとんどなのです(;_;)ああ大変

いや大きい病院で働いていた側としてはわかるんだけどね…確かに午前中にドクターに指示確認の電話したら「外来中です」って切られること多かったし……(外科の場合は手術中なのがほとんどなので手術前後か、手術の合間に捕まえて聞くしかなかった笑)

兎にも角にも、『紹介』がこんなに大変なことだとは、働いてみないと本気でわからないことだったと思うので、いい経験だったな、、、と思っています、、、😭もし今後自分が紹介されることになったら、奥の苦労を知ってめちゃくちゃ感謝しそう。笑

『紹介状』にはそれだけの重みがあるってことですね😂そりゃ3000円の価値あるわ。笑

 

私自身の人生キャリアを考えてくれた上司

私はこの一年間ほぼずっとモラトリアムだった訳で(笑)直属の師長に当たる上司がそれを見抜いた上で、何回も面談がありました。その時その時でやりたいことは結構ブレていたものの、いつも明確な助言をしてくださいました。

 

「人間は生まれた瞬間から死に向かっているんだから、やりたいことやりなさい」

「あなたはまだ若い。自分の人生を自分で選んでいける。これから結婚妊娠出産だってあるんだったらそれにはリミットがあるんだから、きちんと逆算して考えるべき」

「あなたには未来がある。5年後10年後に、ここにいた期間を後悔して欲しくないから、きちんと向き合って欲しい。」

 

.....控えめに言って素晴らしくないですか?笑

 

これまで私が病棟で出会ってきた上司から言われてきたのは、

『あなた辞めて何するの?』

『異動すればいいじゃん、ICUに』

『今辞められたら困る。残って欲しい』

のような、短絡的な言葉ばかりでした。未来なんて見えなかったのです。

人は見たいものしか見えないから、視界から排除しようと思えばいくらでも排除できるし、見たくないものに対しては冷たくなれる。きっと病院の師長たちにとって私は、見たくない、聞きたくないものだったんだなぁと思います。そりゃあ前向きなアドバイスなんてできないですよね……😂

クリニックの上司は社会人経験を経て看護師になった方だったので、私が「企業で働いてみたい」と言ったのにも賛同してくれました。「看護の世界は狭いから、また戻りたくなったらあなたはいつでも戻れるから、外の世界を体験しておいで」と。感謝しかないですね、、、

 

まとめ

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長くなってしまいましたが、まとめです。

・病棟が辛いからクリニック!っていう考えは甘い(笑)。ので、、、

『自分が本当はどうしたいのか』をしっかり考えるべきで、そのためにはしっかり休む時間はあった方がいいと思います。私みたいに休憩しつつ、吸収しつつ、やりながら考えることも大事です。(こころが元気じゃないとなかなか正常な判断は下せない)

・5年後10年後、自分がどうなっていたいかをしっかりイメージする。看護師でない自分を大切にしてあげること。あなたはあなたであって、あなたの人生はあなたが生きるものです。それは上司も親も、誰も代わってはくれない。

私みたいに休息期間を挟んでもいいけど、大きな病院をやめる看護師が、前向きな転職活動をもっとしっかりできる環境になったらいいな……看護師専門のキャリアコンサルタントとかもっと増えるといいな、なんて思っています。

 

そんな訳で私は今保健師を目指して転職活動中。パソコンに向かう時間も増えたし、めちゃめちゃ内省せざるを得ないので、隙あればこの記事を綴っていました。ああなんか真面目になりすぎてしまった。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。 

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それでは、またお会いしましょう〜🌸